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第62章 『円とドル』

未来を知りたければ過去に学べ、ということで、今回は「円とドル」の歴史を少々(僕だって、たいして知ってるわけじゃないんだけど)。

テキストは、吉野俊彦著『円とドル (NHKライブラリー)』。この本は、昭和62年にNHK市民大学で放送された講義に加筆修正を加えたもので、あまり堅苦しくなく読めると思います。著者は、日銀で調査局長、理事をされた、まさに「現場の生き証人」です。

あとがきに書かれている「個人的体験史」が、わかりやすいので引用させて頂くと、

戦争が終わって、司令部によって認定された軍用交換相場が、1ドル15円と聞いたとき、開戦直前の「円とドル」の為替相場が1ドル=4円25銭であり、また、かつて昭和5、6年の旧平価金解禁のときには1ドル=2円であることを知っていた私は、円の価値がここまで下がってしまったのかという寂しい思いがしたことでした。

しかも、終戦後、昭和24年のドッジライン推進まで、戦争以来の日本のインフレーションは収束するどころかますます進行し、公定価格が二度も大幅に引き上げられるのと併行して、軍用交換相場も切り下げを繰り返し、1ドル=15円が50円になり、270円になり、そして昭和24年4月、一般の貿易、その他国際収支全般に適用される単一為替相場が設定されたときには、1ドル=360円になってしまいました。
 
明治4年に円が誕生したときは1ドル=約1円だったことと対比してみると、円は随分やせ細ってしまったことが確認されたのです。しかもこの1ドル=360円だって、通貨当局がきびしい為替管理をやっているから、東京の為替市場で辛うじて守られていたのであって、戦後初めて私が海外出張したとき、各地で円は500円内外の評価を受けているような情けない状況でした。 (引用終わり)


その後は、ほぼ円高基調が続き、現在は1ドル=約100円。

つまり、超簡単化すると、1ドル=1円で始まり、1ドル=500円まで円安となり、1ドル=100円まで戻ったという歴史です。

【簡単な年表(p232の表を簡略化)】.

1.円安のうねり

 1871年(明治4年)  「円」誕生 1ドル=1円強
 1897年(明治30年) 1ドル=2円強 
 1924年(大正13年) 1ドル=2円63銭まで円安となる
 1930年(昭和5年)  1ドル=2円強に戻る
 1931年(昭和6年)冬以降 大幅円安の方向に進む
 1941年(昭和16年) 太平洋戦争開始直前 1ドル=4円25銭
   <戦争中 無為替状態になる>
 1945年(昭和20年)9月 終戦直後 1ドル=15円(軍用交換相場)
 1947年(昭和22年)3月 1ドル=50円 (軍用交換相場)
 1948年(昭和23年)7月 1ドル=270円(軍用交換相場)
 1949年(昭和24年)4月 1ドル=360円

2.円高のうねり 

 1971年(昭和46年)8月 ニクソン・ショックで、 戦後の金・ドル本位制崩壊!
                ( 1871年の円誕生から、ちょうど100年
  同         12月 スミソニアン協定 1ドル=308円
 1973年2月以降 変動相場制となり、現在に至る 1ドル=約100円

 
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